こんにちは、競争嫌いなダメ男ヒロ60です。
この意味が分からない方は前回の記事をご覧ください。
「60分間・企業ダントツ化プロジェクト」の第5章では「競合」をテーマに分析を行います。
そして、競合とは火花をバチバチと散らして相手を打ち負かすということではなく、むしろその反対の「戦わずして勝つ」方法を考えるということでした。
そのためには4つの側面から頭を使って戦略を考えていきます。
- 市場攻略の難易度(とぼけた市場を探す)
- 顧客視点から見た自社(または自社製品)の優位性
- 価格コミュニケーション(価格の明朗性・妥当性)
- 参入障壁と撤退障壁
今回は最初の
1.市場攻略の難易度(とぼけた市場を探す)
についてです。
本では神田さんの失敗談から始まります。
家電商品を輸入販売していた頃に、その熾烈な競争市場に「自分ならできる!」飛び込んでしまったため、それから数年間、寝る暇もなく働いても成功しなかったという苦い体験です。
ここから神田さんが出した一つの結論が、
愚者は俺がやればできると考える。
引用:60分間・企業ダントツ化プロジェクト 神田昌典 P.165
賢者は愚者でもできることをやる。
ということでした。
私も似たような言葉を知っています。
愚者は経験に学び
オットー・ビスマルク
賢者は歴史に学ぶ
です。
そもそも競争が厳しいところに参入して失敗するというのは、過去にも何人も同じような人がいます。
そのことを歴史から学ばなかったことが最大の間違いだったとおっしゃっています。
では、戦わずして勝つ(儲ける)ための第一の原則ですが、
「戦場に選ぶのはのどかな市場」
です。
つわものどもがひしめいている戦場には、初めから足を踏み入れないことが大事だそうです。
そう!求めているのは圧勝です。
そりゃ、ヒョードルやミルコ・クロコップやピーター・アーツやアンディ・フグがいるようなリングで戦うよりも、幼稚園児やヨボヨボのおじいちゃん達のいるリングで戦いたいですよね。
・・・。
稲中の井沢に並ぶ、世界で5本の指に入ほどカッコ悪い発言でしたが、おおむね本にも同じようなことが書いてあります。
もちろん、競争があるから品質が向上し、優れた商品が提供できるという意見もあることも書いてあります。
しかし、目的は強くなることではなく、儲けることだということを忘れてはいけません。
戦わずして勝つ(儲ける)。そのために参入する市場を判断する2つの材料は、
- 市場の成熟度
- 商品スイッチの難易度
だそうです。
市場の成熟度
のどかな市場とはのんびりしながら儲かっている市場のことです。
それを見極めるポイントとしては、そのジャンルでダントツの企業が見つからない業種です。
サービスも充実しておらず、メールの問い合わせも返信に何日もかかる。
広告もサイトも洗練されていないような会社が集まっている業界が狙い目で、羊の群れと表現しています。
熾烈な競争をすでに行っている市場には、テレビCM、でっかい広告看板、ブランドイメージ、全国チェーン、洗練されたサイトといった条件の整った企業がでてくるため、このような相手を競合に選ぶべきではないし、選ぶとすれば相当の覚悟がいります。
私はこのような企業を相手に「10年間何もしないから倒してみろ」って言われても勝てる気がしません。
ということで、「のんびり」「気迫がない」「技術一本槍」「職人気質」「趣味人」といったキーワードで表現できる市場は、あまり成熟していないため羊の群れであることが多いそうです。
そのため、ほんのちょっと勉強した会社が参入する(もしくは、すでに参入している会社がほんのちょっと勉強する)だけで、ビジネス無双状態になるそうです。
また、もし市場として成熟している場合は、競合会社が均質化している可能性があるため、差別化や新しい成長カーブを描くことを目指していきます。
※成長カーブについては以下のnoteにて。
次回は戦わずして勝つ(儲ける)ために参入する市場を判断する2つの材料の
- 商品スイッチの難易度
を考えて、「1.市場攻略の難易度(とぼけた市場を探す)」の分析を実際に行ってみたいと思います。
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