トンネルを抜けるとそこはトンネルだった

慌ただしく動いたGW前半から少し落ち着きを取り戻しつつ、平日を挟んで後半に入りましたね。

後半初日は県内でそれぞれ離れて暮らしている子どもたちが遊びに来てくれて、私と妻で夕食の作って歓待をしました。

長男は自分の家庭もあるので、その日のうちに孫を連れて帰っていきましたが、次男の方はまだ独身で帰るのも面倒ということでそのまま泊まることに。

色々と積もる話も聞いている中で、彼も私同様に仕事に関して色々と悩み、疲れているとのこと。

せっかく翌日は妻、次男、私と全員が休みなのでどこか行きたいところはないかを尋ねたところ、「ダムの放流が見たい」と中々ダイナミックなことを言い出すので、放流は無理だろうけど県内のダムを見に行くことに相成りました。

私の住む新潟県は山に囲まれており大型の河川も多く、ダムの総数は114基と日本で3番目にダムが多い県です。

どこのダムが良いかと思案した結果、県内でも最高クラスの規模を誇る『奥只見ダム』を見に行くことに決めました。

『奥只見ダム』は高さ157m、全長480mの直線重力式コンクリートダムで同形式のダムでは日本一の高さを誇ります。

こう見えてもダムに詳しい・・・わけではなく、解説サイトの受け売りです。

ダムによって形成される人造の湖である奥只見湖の面積は約11.5km²(東京都千代田区や文京区とほぼ同じ)もあり、湖を大きな船に乗って遊覧できます。

『奥只見ダム』には何度か行っているのですが、以前に遊覧船に乗ったときの気持ちよさが忘れられません。

ダムが見たいという次男の要望も叶えられ、遊覧によって今のくたびれた私と次男の心が癒せるという我ながら一石二鳥のプランです。

奥只見ダムは新潟県と福島県の県境にあり、私の住んでいるところから南東方向を目指すことになります。

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こんな感じのルートと位置関係


道中はまったく問題が無いのですが、ダムの麓からのルートは少し注意する必要があります。

というのもダムへの道には「奥只見シルバーライン」と呼ばれる山道が存在します。

19のトンネルが続き、全長22kmのうち18kmがトンネルという道路です。

ダムの手前では3つのトンネルがつながっていて、10km以上も岩肌がむき出しの薄暗いトンネルの中を進んでいくことになります。

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こんなの
引用:奥只見観光様サイト

「トンネルを抜けるとそこはトンネルだった」を地でいくような道で、子どもたちが小さい頃に初めて訪れたときには、相当の寂しさと不安に駆られたのを覚えています。

子どもたちも妻も私も最初は珍しい道を走っているのに興奮していましたが、前にも後ろにも車が見当たらず、すれ違う車もいない中、先述の画像のようなオレンジ色のトンネルを走っていると、、、

「これは本当に辿り着くんだろうか・・・?」という気持ちがフツフツと沸いてきます。

トンネル内の景色も代り映えしないために道がループしている錯覚に陥り、さらにその状態走り続けていると、、、

あぁ、これはトワイライトゾーンに紛れ込んだな…


ということを確信しだします。

実際にはそこから我慢して5分ほど走れば進行方向に光が見えてきますが、それまでの道中は本当に上記のような心境になりますので、ぜひ一度走ってみていただきたいです。

まぁ、4回目ともなると不安などは一切なく、窓を開けて冷たいトンネル内の空気を楽しみながら、バンプオブチキンのキャラバンを「トンネルに残響・・・」と熱唱しながらひた走ります。

連休中ということもあって、車も結構な数が走っているので寂しさも皆無です。

そして、長いトンネルを抜けるとこのような景色が広がります。

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さすがGW、車がいっぱい


さっそく、我々も下に降りて駐車場に車を停めます。

そして、確かにGWで観光客が多いのは事実ですが、半分以上の車はスキー場のお客様だということがわかりました。

ここは上の写真でも分かる通り5月でも普通に雪が大量に残っています。

近くにあるスキー場は普通にオープンしており、送迎のバスが何台も駐車場を行ったり来たりしていました。

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スキー場のリフトと滑っている人が見えます

時刻は11時ほどで太陽が頭の上で煌々と照っているにもかかわらず、気温自体はおそらく15℃も無いような感じです。

ウグイスが「ホーホケキョ」と鳴く声が聞こえますが、周りには雪が大量に残っており、5月にして春と冬が同居したような不思議な場所になっています。

ん?

「雪が大量に残っており・・・」

あ!遊覧船やってないわ・・・

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無情にも板が打ち付けられた遊覧船までのスロープカー乗り場


何度か来ているため油断して前情報を一切調べずに来てしまった結果、遊覧船には乗れないという結果に・・・。

後で調べたら運航期間は2022年5月20日(金)〜11月8日(火)でした。

もし、あなたが行くときがありましたらご注意ください。

まぁ、この景色を楽しめるのも今のうちだけですから、それはそれで貴重な体験です。

見る場所は減ってしまいましたが、素直に巨大なダムと雄大な景色を楽しむことにします。

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本当は右側の雪の部分に道があり、徒歩でも遊覧船乗り場に行けます。

現時点で一番近づけるところからの一枚。

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雪がない時期にはダムの上の部分を歩けたり、向こう側にある奥只見湖も堪能することができます。

駐車場の脇には2つのドライブインがあり、食事やここでしか買えないお土産などのショッピングが楽しめます。

時間もお昼に差し掛かる頃なので、赤い屋根の「奥只見ターミナル」で昼食を取ることにしました。

ダムカレーなど、ここならではのメニューもありましたが春の味ということで、岩魚の塩焼き、こごみの天ぷら、ふき味噌のおにぎりをいただくことに。

山菜はほろ苦く春の味を感じさせ、岩魚は身がしまっていてクセのない淡白ながらもしっかりとした味わいがあります。

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美味いの一言

そして、お隣りにある緑の屋根の「奥只見レイクハウス」では、こちらでしか売っていない『山ぶどうソフトクリーム』をいただきました。

観光地で食事→ソフトクリームは黄金パターンですよね。

そして、この『山ぶどうソフトクリーム』なのですが、、、

山ぶどうの味がしっかりと感じられ、これはうまいゾ!
コーンもクリスピーメープルコーンだから香ばしくてやみつきになること間違いなしだ!


と某パパなら言うであろうぐらい美味しいです。

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聖火のごとく

お店の外に円形のテーブルと4脚の椅子があったので、持っていたショルダーバッグを置いてから座り食後のデザートを楽しみました。

食後は周囲を一廻りして、次回雪解けのときにまた遊覧船に乗りにこようと決意して奥只見ダムを後にしました。

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ダムカード風の一枚

帰りもトンネルの途中で曲がると行ける銀山平ぎんざんだいらと呼ばれるエリアを散策したりと自然を満喫して下山してきました。

帰り道の途中、ドライブではお決まりの道の駅が魚沼市内にあるので寄って帰ることに。

30分ほど車を走らせて「道の駅ゆのたに」に着き、さぁショルダーバッグを持って降りようかなと。

さぁショルダーバッグを・・・。

ショルダーバッグ・・・

???

無い!

ショルダーバッグがありません。

車の中のどこをどう探しても私のショルダーバッグが見つかりません。

どこ?どこなの?私のショルダーバッグ。

メチャクチャ焦りながら記憶を思い返します。

「奥只見ターミナル」での昼食時・・・私が支払ったのでこの時は持っていた。

「奥只見レイクハウス」でのソフトクリーム・・・私が支払ったのでこの時は持っていた。

ソフトクリームを食べてるとき・・・

「お店の外に円形のテーブルと4脚の椅子があったので、持っていたショルダーバッグを置いてから・・・

あ、、、

「奥只見レイクハウス」に忘れてきたわ。

奥只見ダムを後にしてからかれこれ1時間以上は経っています。

「ヤバイよ、ヤバイよ・・・」と、子どもの前でみっともなくプチ出川状態です。

「財布にいくら入ってたっけ?」
「クレジットカード停めないと」
「免許とかカード類の再発行とかえらいこっちゃ」
「あ、社長からプレゼントでもらったKindleも入ってる…」

とか色々考えが浮かんできます。

盗られる前提の思考なのが人としてどうかと思いますが、実際落としてみると多分あなたもそうなると思います。

急激に脇汗が出てきている私に対して、冷静に妻が「まずは電話をして忘れ物が無いか確認してみたら?」とのアドバイス。
まったくもって正論ティー。

Googlマップから「奥只見レイクハウス」の電話番号を調べて電話をします。(この時代で良かったと心底思った)

「はい、レイクハウスです」

「すみません!先程そちらを利用した者ですが◯◯色のショルダーバッグの忘れ物は届いていませんでしょうか?」

「あー、ありますよ。こちらで預かってます。」

あったー!!!!

道の駅の駐車場でロッキーが階段の上でしたようなガッツポーズをしているオッサンを見かけた方。

それは私でした。

「何度か放送したんですが・・・」

ごめんなさい。全然聞いてませんでした。

「どうしますか?ご自宅に「これから取りに伺います!」

たぶん自宅に送ってくださるというご提案だと思うのですが、これ以上迷惑をかけるわけにはいかないので被せ気味に「これから行く!」と答えて、一路来た道を戻ることに。

ちなみにダムと道の駅の位置関係は以下の図の通りで往復63kmになります。

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つぶやいた往復80kmはちょっとオーバーでしたね^^;
なにせ焦ってたもので・・・

自業自得ですが、この日2度目の「奥只見シルバーライン」を味わうことに。

ショルダーバッグの確認はできましたが中身が無事かどうかはわかりません。

我ながら良くない考えとは思いつつも、もしかしたら中身は抜かれた状態かも知れないと悪い想像が止まりません。

そんな焦りからか最初に来たときよりも車のスピードも速まり、振動もすごいことになっています。

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振動でブレブレ状態で撮影したトンネル内/撮影:妻


本当にトワイライトゾーンに入るんじゃないかと思われるような間延びした光の中を突き進み、本日2度目の奥只見ダム駐車場に到着です。

そして「奥只見レイクハウス」に入り、、、

「そうです。私がショルダーバッグを忘れたおバカ者です」


と名乗り出たところ、可愛らしいお嬢さんが引きつった笑顔で手渡してくれました。

これでもかとお礼をしつつ、体を90度に折り曲げた状態でお辞儀をしながらザリガニのように後退りして店を後にし、車に戻ってショルダーバッグの中身を確認したところ、、、

財布も、その中身も、社長からもらったKindleもありました!


日本では貴重品を落としても、ちゃんと届けられるところが素晴らしいですよね。

以前にスーパー銭湯でスマホを忘れたことがありましたが、そのときもちゃんと受付に届けられていました。

その時の反省が活かせていないのはどうかと思いますが、今度こそこの体験をしたことで忘れ物は減ると思います。たぶん。

しかし、拾って届けてくれた方には本当に感謝しかありません。
ぜひあなたに幸福が訪れますようにと願ってやみません。
ありがとうございました。

ということで結果オーライですが、とんだGW中の1日になってしまいました。

多分ですけど、この日2回も奥只見ダムに行って戻ってきた人は、、、

私ぐらいしかいないんじゃないかなぁ!?(泣)


※あと巻き添えを食らった可哀想な妻と子ども。

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